現代英語の単語やフレーズの意味と使い方は，英和辞典・英英辞典・類語辞典・インターネットなどで調べることができますが，日本語で発想する場合は和英辞典に頼るほかありません。例えば「台風18号が和歌山沿岸に上陸した。」を英訳しようとして和英辞典の「台風の上陸」に関する文例を応用しますと Typhoon No. 18 hit the Wakayama coast. となっており，別の辞書では，hit の代わりに strike の過去形の struck としています。いずれにしても「襲った」という意味であって，内陸の場合はこう言うほかないでしょうが，「上陸した」の適訳とは言えません。英語のネイティブスピーカーなら Typhoon No. 18 made landfall along the Wakayama coast. と，to hit ではなく慣用句の to make landfall を使うはずです。元来 landfall とは外海を航海または飛行して来て，初めて陸地を認める意味の言葉「陸地視認」ですが，台風やハリケーンが上陸する場合にも使われています。ここでは，英語の雑誌やテレビニュースなどで見聞した慣用英語の中で，手元にある和英辞典（ジーニアス，デイリーコンサイス，プログレッシブ）に見当たらないものを，上記の例を含めて思いつくまま示します。もちろん別の言い方もありますが，最近よく使われる表現として参考にしてください。可算名詞には不定冠詞（a または an）をつけてあります。